急速凍結・凍結置換法
この技法は、細胞を生きたまま瞬間的に凍結固定し、その後、低温下で細胞内の水分を有機溶媒と置換する技法です。良好な凍結像が得られる深度は浅いため、適用できる試料のサイズは限られます。そこでいかに深く良好な凍結固定を得るかが重要なポイントとなります。当社はこの技法を最も得意としており、数多くの実績があります。 生きた細胞が必要なため、細胞を生きたまま当社まで輸送可能かご確認ください。感染性の試料や持ち出しが制限されている試料の場合は出張作業で対応いたします。
培養細胞の観察
シャーレの底に培養している細胞は、もっともこの技法に適しています。
凍結固定を前提にした培養や、輸送方法には独自のノウハウがあります。
瞬間凍結した細胞は、ミトコンドリアなどの細胞小器官が丸みを帯びた形状に見えます。これが本来の細胞の姿であり、正確な形態解析をおこなうには必須の方法です。
酵母の観察
この技法は酵母に対してもっとも効果的です。逆に、化学固定法で酵母を観察すると、固定液の浸透不良から核や液胞は大きく歪んで原形を留めず、その他の細胞小器官も大きく姿を変えてしまいます。酵母の試料作製法は、急速凍結・凍結置換法以外に選択肢は無いと言えます。当社では特に酵母の観察の実績が多くあります。
その他、カビなどの真菌にも応用できるほか、トキソプラズマや赤痢アメーバなどの原虫にもたいへん有効な技法です。
その他の技法について